〈はじめに〉
今回は
「下肢の運動」について
「骨盤と股関節の運動」を
まとめました。
分からなくなったら
何度でも基礎に戻りましょう!
という方は
見て頂けると良いです。
それではやっていきましょう!
〈骨盤の構成は?〉
骨盤は、
・仙骨と尾骨
・左右の寛骨(腸骨、坐骨、恥骨)
上記から構成されています。
骨盤を構成する骨の連結には
・骨の結合
・恥骨結合
・仙腸関節
の3つがあります。
○寛骨の骨結合
小児期には軟骨結合だが
成人になると骨化して
骨結合となります。
さらに可動性もなくなります。
○恥骨結合
線維軟骨性の恥骨間円板を
持っています。
○仙腸関節
関節の形状は半関節であり
関節面は線維軟骨で
覆われています。
関節包は骨膜と付着し
前仙腸靭帯と後仙腸靭帯で
補強されて
可動性はほとんどありません。
ちなみに
体表から腰椎の位置を
確認する方法として
左右腸骨稜を結んだ線
(ヤコビー線)が
第4腰椎と第5腰椎の間に
なることを利用します。
他に
大転子は股関節45°屈曲位で
上前腸骨棘と坐骨結節を結ぶ線
(ローザー・ネラトン線)の上に
接します。
〈股関節の構成は?〉
股関節は
寛骨臼と大腿骨頭との間に
構成している
臼状関節(球関節のようなモノ)
になります。
運動軸は多軸性で、
・屈曲、伸展
・内転、外転
・内旋、外旋
・分回し運動
が可能です。
関節窩は
骨頭の2/3を入れて
深さを補うため
関節窩周囲に
関節唇と寛骨臼横靭帯が
あります。
関節包は強靭です。
関節唇の外側から始まり
下方前面では
大転子から転子間線の
全体に付着しています。
後面では
転子間稜のやや上方で
大腿骨頭に着きます。
股関節の靭帯は、
・寛骨臼横靭帯
・大腿骨頭靭帯
・輪帯
・腸骨大腿靭帯
・恥骨大腿靭帯
・坐骨大腿靭帯
上記6つがあります。
○大腿骨頭靭帯
寛骨臼と大腿骨頭窩を結ぶ
約3㎝n強靭な靭帯です。
45kgの張力にも耐えます。
この靭帯は
股関節の内転時のみ
緊張するため
骨頭を固定する
力学的機能はありません。
主な働きとして
大腿骨頭への血液供給の
経路になります。
○輪帯
関節包内面に
付着している靭帯です。
関節窩上縁から2つに分かれて
大腿骨頭を巻いて関節包の
過度な伸展を制限する働きが
あります。
○腸骨大腿靭帯
身体の中で最強の靭帯を
言われています。
下前腸骨棘から
扇状に広がって
転子間に着きます。
形が逆のY字をしているので
Y靭帯とも言われています。
○恥骨大腿靭帯
股関節前下方に付いており
恥骨と小転子を結んで
股関節の前面を
補強しています。
○坐骨大腿靭帯
股関節後面に付いており
関節窩縁の坐骨部から始まり
一部は輪帯へ付着し
一部は大転子内側に付着します。
〈まとめ〉
骨盤と股関節の構造は
どうでしたか?
最後にもう一度
まとめておきます。
○骨盤の構成
骨盤の構成は
・仙骨と尾骨
・左右の寛骨(腸骨、坐骨、恥骨)
○骨盤を構成する3つの連結
・骨の結合
・恥骨結合
・仙腸関節
○股関節の構造
寛骨臼と大腿骨頭との間に
構成している臼状関節。
運動軸は多軸性。
運動方向は、
・屈曲、伸展
・内転、外転
・内旋、外旋
・分回し運動
○股関節の靭帯
・寛骨臼横靭帯
・大腿骨頭靭帯
・輪帯
・腸骨大腿靭帯
・恥骨大腿靭帯
・坐骨大腿靭帯
上記内容は
覚えておきましょう!
今回は以上です。
〈引用・参考文献〉
・基礎運動学 第6版 補訂
中村隆一
斎藤 宏
長崎 浩 著
〈最後に〉
Q.
骨盤と股関節の構成は
分かりましたか?
A.
はい or いいえ
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