【大腿骨頸部骨折】骨折の分類と治療方法を勉強しよう!

 

〈はじめに〉

 

今回は

「大腿骨頸部骨折」について

「骨折の分類と治療方法」

まとめました。

 

大腿骨頸部骨折というと

運動器疾患の中でも

頻繁に見る疾患ではないでしょうか?

 

この記事では

 

・大腿骨頸部骨折ってどんな病気なの?

 

・分類や治療方法が分からない

 

という方は

見て頂けると良いです。

 

それではやっていきましょう!

 

 

〈大腿骨頸部骨折とは?〉

 

最初に

大腿骨頸部骨折とは何か

まとめておきましょう!

 

現在、日本で

三大寝たきり原因の

一つになります

 

他は、

脳血管障害認知症です。

 

しかし

この骨折は治療法の進歩により

”大腿骨頸部骨折=寝たきり”

というのは適切で

なくなってきています。

 

 

○大腿骨頸部骨折

 

この骨折は広い意味で

捉えられており

”大腿骨近位部骨折”全てを

含んでいます。

 

 

内側骨折(関節内骨折)

 

大腿骨頸部骨折

 

 

外側骨折(関節外骨折)

 

転子部骨折

転子間骨折

転子下骨折

 

上記のような分類になります。

 

 

”頸部骨折”は病院により

広い意味、狭い意味で用いるため

一定ではありません。

 

 

〈内側骨折の分類と治療方法は?〉

 

内側骨折の分類は、

 

骨折部の

 

・転位の大きさ

・方向

 

により分けられる

Garden分類によるモノが

多いです。

 

 

〜Gardenの分類〜

 

・stageⅠ

外側陥入不完全骨折

(内側の骨性連続あり)

 

・stageII

完全骨折

(陥入または転位なし)

 

・stageⅢ

完全内反骨折

(Weibrecht支帯の残存により内反回旋する)

 

・stageⅣ

完全骨折

(すべての軟部組織が断裂)

 

 

StageⅠは外側陥入型で

安定度が高いです。

 

しかし

骨頭が後方に傾いている場合

不安定であり転位が進みやすく

なります。

 

stageⅡは

陥入型完全骨折で

StageⅠの次に安定度が高いです。

 

stageⅢは

頸部後方の靭帯組織

(Weitbrecht支帯)の

連続性が保たれています。

 

stageⅣでは

連続性が完全に

絶たれているため、

整復が困難で

骨癒合の期待も少ないです。

 

骨頭への血流が途絶えるため

骨頭壊死の可能性も高くなります。

 

 

○治療の選択

 

・整復できるか

・整復位が保てるか

・骨癒合が得られるか

・骨頭壊死の可能性があるか

 

上記のような要因や

患者さんの年齢や身体状況で

決定されます。

 

StageⅠでは

保存療法や骨接合術。

 

StageⅡでは

骨接合術。

 

StageⅢでは

骨接合術や人工骨頭置換術。

 

stageⅣでは

人工骨頭置換術。

 

患者さんの

年齢や身体状況に応じて

StageⅠの場合でも

人工骨頭置換術を

選択することもあります。

 

 

〈外側骨折の分類と治療方法は?〉

 

外側骨折には

 

・転子部骨折

・転子下骨折

 

が含まれます。

 

転子部骨折

Evans分類またはJensen分類

よって分類されます。

 

各分類ともに

骨折の安定性または

不安定性を判断すること

主な目的になっています。

 

外側骨折は

関節包や骨膜から近位骨片への

血流が得られるので

手術療法、保存療法ともに

骨癒合が期待できます。

 

しかし、

内側骨折に比べ疼痛が強く

内出血量も多いので

手術療法がほとんどです。

 

また転位がなくても

荷重に耐えるだけの

骨癒合を得るまでに

長期間が必要です。

 

早期荷重を行うためにも

手術による強固な固定が

重要になります。

 

 

○外側骨折の骨接合術

 

CHS

ガンマネイル

・PHN

・エンダー釘  など

 

日本国内ではCHSが最も多いです。

 

粉砕の少なく良好な整復位が

容易に得られる場合、

手術後の安定性も高く

翌日から全荷重も可能です。

 

ただ全荷重かどうかは

必ず医師の指示を確認してから

行うようにしましょう!

 

 

〈まとめ〉

 

大腿骨頸部骨折については

どうでしたか?

 

最後にもう一度

まとめておきます。

 

 

○大腿骨頸部骨折

 

この骨折は広い意味で

捉えられています。

”大腿骨近位部骨折”全てを

含んでいる。

 

・内側骨折(関節内骨折)

 

大腿骨頸部骨折

 

内側骨折の分類は

Garden分類

 

・外側骨折(関節外骨折)

転子部骨折

転子間骨折

転子下骨折

 

転子部骨折の分類は

Evans分類またはJensen分類

 

上記の内容だけでも

覚えておきましょう!

 

今回は以上です。

 

 

〈引用・参考文献〉

 

・石橋 英明

 大腿骨頸部骨折のリハビリテーション

 理学療法科学

 20巻・3号 2005年 pp227-233

 

 

〈最後に〉

 

Q.

大腿骨頸部骨折の

分類や治療方法は分かりましたか?

 

 

A.

はい or いいえ

 

 

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けん@理学療法士

 

 

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