〈はじめに〉
今回は
高次脳機能障害の
失語症について
まとめました。
声でのコミュニケーションは
スムーズに会話が行えます。
失語症となると
コミュニケーションが取りにくくなり
ストレスが溜まることもあります。
症状や対応方法を理解することで
現場でスムーズに対応できます。
それではやっていきましょう!
〈失語とは?〉
脳の損傷が原因で、
読む、書く、話す・聞くなどの
言語機能が失われた状態。
・言われたことが分からない
・言いたいことが伝えられない
など
構音障害や失声では、
大脳での言語(内言語)の構成は
可能であるため、失語には含まれません。
〇代表的な失語
・Broca失語
「皮質性運動性失語」
・Wernicke失語
「皮質性感覚性失語」
上記の2つがあります。
○リハビリでの対応
・ジェスチャーや絵を使用し
非言語的コミュニケーションを行う
・短い文や単語をゆっくりと話す
・最初の文字を言い、ヒントを与える
・日常会話に患者を参加させる
本人は分からないことや
言いたくても言えない
もどかしさやイライラがある事もあります。
返答を急かしたり、技師側の対応が
雑にならないようにしましょう。
〈言語中枢について〉
言語中枢は大きく分けて2つあります。
・Broca野(運動性言語中枢)
下前頭回後方に位置し、
主に言語表出の役割があります。
・Wernicke野(感覚性言語中枢)
上側頭回上方の後部に位置し、
主に言語理解の役割があります。
上記2つは弓状束により
連絡し合っています。
弓状束は、
島葉の皮質下にある
縱束の一部になります。
また
Wernicke野から
Broca野へ情報を伝えています。
他に
角回という場所があり、
視覚からの情報を
Wernicke野に伝えています。
ちなみに
Wernicke野、Broca野は
9割以上の人が左脳にあり、
中大脳動脈により栄養供給されています。
〈失語の理解〉
失語症の理解に役立つ
失語図式というモノがあります。
○入力
外からの情報を受け取ります。
「これは何?」
○Wernicke野
⇨音や文字などを
意味のある言葉にしてとらえます。
「コ・レ・ハ・ナ・ニ」
↓
「これは何?」
○概念中枢
⇨言葉の意味を概念と対応させて
理解し出力すべき言葉を作成します。
「目の前にあるモノの名前は?」
↓
「目が悪い人、本を読むときに、
あっ、眼鏡だ!」
○Broca野
⇨正しく音を並べ、
声の出す方法、字を書き方を
運動中枢へ伝えます。
「眼鏡」→「メ・ガ・ネ」
○出力
質問に対して
声に出して答えます。
「眼鏡だよ」
〈まとめ〉
失語症について
どうでしたか?
代表的な失語症として
2つありました。
・Broca失語
・Wernicke失語
最低限この2つは
覚えておきましょう。
また文字で覚えるのではなく
絵などイメージして
理解すると頭に入りやすくなります。
今回は以上です。
〈最後に〉
Q.
代表的な失語症2つは
理解できましたか?
A.
はい or いいえ
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けん@理学療法士